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今日は、今は亡きセキセイインコのマーチンがやってきた日。

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今日は、今は亡きセキセイインコのマーチンがやってきた日。

生き物が持つ不思議な感情を教えてくれたのは、セキセイインコのマーチンでした。
鳥は、犬と同じくらいの知性を持つと言います。飼ってみると愛情細やかでありながら賢い生き物だとわかります。大好きな人をひとり決めるとずっとべったり。
私にとても懐いてくれたマーチンでした。
以前、思い出しながら書いた文章を見つけたのでよかったら。

撃的なギギギという鳴き声で、カゴから逃げ出して、店員さんの手をすり抜けて、ペットショップの天井を旋回し、止まったのは僕の頭の上。

数いるお客さんの中で、僕が選んだつもりだったけど、マーチンに選ばれたのが僕だった。

23時に仕事をしてるか見張りに来た眠そうなマーチン

セキセイインコのマーチンは、最初から私に懐いて、私の膝や肩で、キュルキュルと、ご機嫌な鳴き声を立てながらしばらく眠るのが日課。

マーチンがカゴの中にいるときは、顔を近づけると、くちばしで私の鼻をかるく掻く。 スキスキと言わんばかりに、それは鼻の頭にキスをしているようだった。

遊んだ後の放鳥から帰るカゴの前で羽を少し広げる。

それは、鳥の求愛行動だと、妻が言う。

そして、マーチンは、暫くすると、人を好きだという想いだけで体力を削りながら卵を持つ。

産卵時に、卵を排出する管、卵管と言う内臓が、体外に出て出血が止まらない。

動物病院にカゴを抱えていったのが早朝で長くはないでしょうねと言われつつ。

眠らない、眠れない夜をすごす。

憔悴しきった青い鳥。

朝から全く餌を食べない。          

血を滴らせながら、排泄に伴う痛みに弾けるように飛び回り、狂ったようにカゴの内側にぶつかり続ける。

ギギギと苦しそうに鳴きながら。

張り裂けそうな思いでかごに顔を近づける私の鼻をマーチンはヨタヨタと寄ってきて、元気なく掻く。  

まるで、愛情を表現すること自体が自分の痛みを和らげるものであるかのように。

それで、ラクになるのかな?

眠らなかったその日、朝から仕事で外出した私に、昼過ぎ、妻からのLINEが入った。

「マーチン死んじゃった。

ごめん。」

泣けないし泣かない。

これが、永く生きてきた人の社会的なスキルなら、生きて行くって何だろう?

仕事って何だろう?

死ぬ直前の刹那にも、愛情を表現するマーチンを思い、素直に思いを表に出すことができない人間の世界の罪深さを思った。

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